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演劇『짬뽕』(チャンポン)

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チョン・ギョンホ祭りのオープニングに鑑賞したのは、この作品です。光州にある小さな中華料理店「春来園」の店主のシン・チャンノ役はトリプルキャストで、GWの訪韓時にはチェ・ジェソプ氏版を鑑賞しました。千秋楽を翌日に控えたこの日は4時の回がチョン・ギョンホ氏、7時の回にキム・ウォネ氏が登板(未見です)。ギョンギョンにとってはこの回が千秋楽という、貴重な舞台を観るという貴重な機会を得ることができました。





帰って来てから改めていい資料がないかと当たったところ、こちらの光州広域市の日本語HPがとてもわかりやすかったのでまずはご紹介させていただきます。
1980年当時、日本でも「光州事件」として報道されましたが、「事件」ではなかったということが明らかにされ、現在もその事実を後生に正しく伝えていこうという努力が続けられていることがよくわかりました。この舞台を観る前にしっかり予習しておけばよかったと反省することしきりです^^;。

演劇『チャンポンは、』どこにでもある小さな中華料理店「春来園」の人々を通して、ごく普通の人々が巻き込まれて、当たり前の生活や幸せを奪われていった悲しみを、重苦しく語ることなく、むしろ飄々と描くことで、メッセージを伝え、考えさせてくれる舞台。
土曜日の4時、小さな劇場にはたくさんのお客さんが集まりました。子ども連れのお母さんたちのグループもいて、賑やかでした。

「チャン チャカチャンチャン チャンチャン♪」で落ちが決まる(?!)場面は子どもたちに大受けでした。
お盆で頭を叩くといった、古典的なギャグが多くて、これも1980年という時代を表現しているのかなと思いました。ところで、この「チャン・・・・・♪」ですが、日本にもあるあの「チャン・・・♪」でした。発祥の地はどこなんでしょうね?
でもやはり、予想通りに子どもたちには難しい話で、最後の方はわからなくてお母さんたちに話しかける声があちらこちらで聞こえてきました。

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ギョンギョンの稽古中の一コマです。「笑の大学」上演中の忙しいスケジュールの合間に、一人で稽古することが多かったとのことでした。
画像はこちらからお借りしました。2010年演劇チャンポンブログ

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イ・チャンドン監督の『ペパーミントキャンディー』は心身ともにコンディションが整わないと観られない、でも大好きな映画です。この映画の主人公、ソル・ギョング氏が演じるキム・ヨンホは、兵役中80年5月に、戒厳令下の光州で、、暗闇の中で足にけがを負いパニックになり女子高生に誤って発砲してしまい、死なせてしまいます。そのことが彼の人生に暗い影を落として行くことになるのですが、映画を観た当時はこれが光州でのエピソードであったことも知らず、後で知ったときに衝撃を受けたのを覚えています。
『チャンポン』はごく普通の市民の視線から抗争を描いたものであるのに対して、『ペパーミントキャンディー』は徴兵された若者が、自分の意志とは関係なく人々の命を奪うことに荷担させられた悲劇を描いています。どちら側の人たちも当たり前の幸せを失ってしまう、今も世界のどこかで続いている抗争・・・・。いろいろなことを考えさせられました。

光州で1980年の5月に起こった出来事を風化させることがないように、という強い思いが舞台に結実した『チャンポン』ですが、声高に何かを叫ぶことなく、自然体に描いているので、最後にはなおさら悲しい気持ちがこみあげてきました。
ギョンギョンも終わったあとの挨拶で、「とても悲しい気持ちになってしまって・・・・」と、いつもなら満面のギョンギョンスマイルが期待されるところなのに、とても悲痛な表情をされていたことが印象的でした。

最後は恒例の写真撮影をして、ギョンギョンの千秋楽は終わりました。
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정경호씨 수고 하셨습니다!그리고 정말로 감사합니다.
by nanako_konana | 2010-06-13 07:00 | チョン・ギョンホ 정경호