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演劇熱戦2!その2「老いた泥棒の話」(作:イ・サンウ 演出:キム・ジフン)

怒濤のソウルエンタ旅の最後のレポートとなりました。
旅友Mさんにとっては、この舞台を観ることがこの旅で一番の目的だったので、私も大いに張り切って「ようし、言葉がわからないのだから2回続けて観ちゃおう!」と、マチネとソワレのダブルヘッダー鑑賞と相成りました。もう一人の捜査官役のミン・ソンウクは、なんと前説で登場。
そうとは知らず、「きっと役者志望のスタッフなんだね」と脳天気なことを言ってしまった私でした。
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   「本日の役者さん」ステッカーが貼られた、キャスト紹介ボードです。
前の日に観たお芝居にも「泥棒さん」が登場しましたが、このお芝居も二人の老いた泥棒が主役です。作者のイ・サンウ氏は劇団チャイムを主宰する劇作家で、1989年に初めて上演されて以来、数回の再演を経て、今回初めて外部から演出家を招いての上演となりました。
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                過去の上演時のポスターです。
まったく予習していなかった私は、羽田空港でMさんから渡されたこの作品に関する資料を、一人機内で読みました。(バタバタと決まった旅だったので、なんと同じ便が取れず1時間ほど早く飛び立ったのです。ちなみに帰りも同様でした。)
資料を読みながら歴史的・政治的な背景などがわからないと、理解できないお芝居かも知れないと不安になったのですが、







その時代ごとに加筆訂正などを加えながら再演されてきたこの舞台は、
実にしなやかで力強く、観る者に迫ってきたのでした。
主役である老いた泥棒二人と、捜査官、この3人+αのアンサンブルの確かさは、もう舌を巻くほどすばらしくて、言葉がわからずまわりのお客さんたちの笑う声の谷間でひっそり鑑賞していたのに、本当はわからないはずなのに、感じることができる舞台だったのです。
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   泥棒1のパク・ウォンサンと泥棒2のチョン・ギョンホです。(稽古時のスナップより)
実際の舞台でのお二人は、本当に年老いていました。どこから見ても老いた泥棒でした。
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後方に見えるのが捜査官役のチェ・ドンムンです。彼は+αの役も見事にこなしていました。
Mさんが愛してやまない彼のことを、ご自身のブログで綴られているのをこの間ずっと拝見しておきながら、この舞台に接するまでは彼の魅力に気づいていなかった私ですが、舞台上に登場した彼を見て一気に落ちてしまいました。
素敵な声、切れのある身のこなし、豊かな表情、ほとばしる感情表現。舞台に立つことで、内面から輝いている根っからの舞台人の魅力爆発状態ではありませんか!
マチネの終演後、劇場出口に並んだ3人の役者陣がすばらしい舞台に出会って心が満たされたお客さんたちを、さらに幸せにしてくる笑顔で迎えてくれました。
泥棒役のお二人も、それはそれはすばらしかったのですが、落ちてしまった私には一人しから目に入らず、ひざがガクガクしていました。
お茶を飲んで少し平常心を取り戻したあと再び劇場へ。泥棒1のパク・ウォンサンの好々爺ぶりに目を細めながら、酔っぱらいの派手なアクション(笑)にドキドキし、踊り子さんのセクシーなボディーにドキマキし、舞台上のちょっとしたハプニングを上手に生かしたアドリブを効かせる泥棒2のチョン・ギョンホの頭の回転の良さにうなりつつ、芝居がはねてしまうことが寂しくて仕方ないという、平常心とはほど遠い2回目にして最後の鑑賞になりました。

芝居がはねたあとのソウル最後の夜。
心の中にぽっかり穴が空いてしまったような虚脱感に襲われながらも、なんとかそれを埋めようと市庁から光化門へ、チョンゲチョン沿いに東大門へ、やみくもに歩き宿に帰り着いたあの夜から、ちょうど3週間が経ちました。これでソウルエンタ旅の話はおしまいです。
あらためて、旅友Mさんに心から感謝してお礼を申し上げます。
「次の機会もぜひご指名(笑)くださいね!また一緒に」濃い旅を創りましょう!!」
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by nanako_konana | 2008-03-03 21:33 | 舞台