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ドラマリーディング公演「不器用な人々」作・演出 チャン・ジン

大邱滞在中に飛び込んできたビッグニュース!
「不器用な人々」の朗読劇がパルコ劇場であるというそれはもうビックリのお知らせでした。知らせを受けたのが5月4日。それから約2週間後の5月17日(土)、18日(金)、とうとう待ちに待った2公演が行われました。
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パルコ劇場に来たのはもう一体何年ぶりだかわからないくらい久しぶりのこと。
最後に来たのは、三谷幸喜の「彦馬がゆく」だったのではないかというかすか記憶がありますが、果たしてそうだったのかどうか?!
ちなみに朗読劇初体験はパルコ劇場での「ラブレターズ」でした。あれはいつだったんだろう?
加藤健一と筒井道隆の回に行ったのかな?これまたかすかな記憶しかありません。
でもあの朗読劇は、本当に朗読劇そのもので男女二人の役者がイスに腰掛けて、手紙を朗読するという静かな公演でした。





2月に大学路の東崇アートセンター小劇場でこの公演を観てきました。
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弱冠25歳の中学の英語教師であるユ・ファイのが住む独身者アパートの5階の1室に忍び込んできた泥棒トッペと、近所のお騒がせ男・ストーカーまがいのファイに惚れてしまった車のセールスマン・ファイの父親の3脇役がアパートの1室を所狭しと動き回り、しゃべりまくるそれはそれは元気なお芝居で、その動きに助けられて言葉がわからないなりにも大いに楽しむことができたことは、まだまだ記憶に新しいところです。
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それから3ヶ月後に、日本でパルコ版公演があるなんて、その時は夢にも思いませんでした。パルコ劇場に入ると、イスが4脚。下手側には小さなドア。正面には窓。ドアの隣のイスの脇には冷蔵庫やテレビ、電話が置かれていました。
舞台上には最大で3名の出演者のはずのこの舞台にイスが4脚。ここが味噌でした。スパイス的存在の第4の出演者がこの朗読劇には存在していたのです。
ト書きを端正なたたずまいで読み上げ、テレビドラマの男女を感情込めて演じ、動きがとれない主人公達に必要な物品を渡したり、ドアを開けたり、まるで長年仕えている執事のように働く「ナレーター」が!
トッペ役の松重豊さんと、ファイの内田慈さん、3役(+α)の池田成志さん、そしてナレーターの小須田康人さん。
今思い返してもすばらしいアンサンブルでした。
ナレーターがきちんと状況を伝えてくれているので、観客は無理なくファイのアパートの1室で繰り広げられるドラマに身をゆだね、時に笑い、時に共感しながら、気がつけばすっかり入り込んで、会場の空気があたたかく一体化していたような、そんな素敵な空気を感じました。
突貫工事のような稽古、しかも演出家は韓国人でコミュニケーションをストレートにとりにくいという大きなハンデ。
そんな中で、ここまで完成度の高い朗読劇の常識(?!)を越えた朗読劇を創り上げた、スタッフとキャストのみなさんに大きな拍手が惜しみなくおくられました。
動きあっての機関銃台詞なので、イスに座ったままではきっと難しかったんだろうなと思います。練習の絶対的な不足もあり、二日間とも台詞を噛む場面はたしかに何回もありました。
役者さんとしてはきっと悔しかったんだろうなとお察しします。今回の公演の成功を受けて、次はいよいよい本格的な日本での「不器用な人々」の公演ですよ!もうぜひとも実現させていただきたいと願っています。
キャストは今回の4名の役者さんで、ぜひ!
あの大きな松重さんが動き回る姿を思い浮かべるだけで、ワクワクしてきます。
老けてみられる26歳のトッペ。「26歳はさすがに無理でしょ」という感想が私のまわりのおおかたの意見だったようですが、だまされやすい私には26歳に見えましたよ、松重さん。(笑)
そして最後にお願いなのですが、朗読劇ではなくなってもナレーターは残していただきたくどうぞよろしくお願いします。
ト書きを読んでいただくことで、日本人にはとてもわかりやすいものになること請け合いです。チャン・ジン監督、いかがでしょうか?
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2月に劇場で購入してきたプログラムと戯曲集です。
この写真の監督は、大御所の風格がただよっていますが、パルコ劇場で最後に松重さんに、「チャン・ジーン!」と呼ばれて中央通路を通り舞台に上がってきた彼は、なんだかとても可愛らしかったです。
特に土曜日は、それはそれは照れくさそうで、しかもファイが捨てたビールの空き缶につまずいてこけそうになっていました。(笑)
ソウルで実際にお会いした時より10歳くらい若く見えました。本当はお若いんですものね。
演劇の大衆化をめざしての「演劇熱戦2」の開幕作品だった「不器用な人々」の日本でのリーディング公演の成功から始まることがきっとあるはずと、今から心待ちにしています。
チョ・ジェヒョンPGにもどうぞよろしくお伝えくださいね!
次は、「泥棒話」が来てくれるんじゃないかと密かに期待し続けていますから。
オリジナルキャストを引き連れて、キム・ジフン監督、ぜひぜひおいでくださいね。

<おまけの話>
その① 松重豊さんと小須田康人さんの舞台をその青山円形劇場で観ました。
松重さんは、巨大でとても怖かったです。小須田さんも怖かったです。
たしか精神病院が舞台だったと記憶をたどっていきました。その作品とはこれでした。思えばあれが私の松重さん初体験でした。

その② 日曜日の終演後、楽屋口から出て入らした女性に見覚えがありました。どこかでお会いしているはず・・・?!ほどなくよみがった記憶とその方のお名前。
でも自信がなかったので、彼女と話していた女性に声をかけて聞いてみたら、間違いなくかつて東京とソウルでお会いしたことがある加藤敦子先生でした。
そのときまで全然気づいていなかったんですが、今回翻訳されたのが加藤先生だったのです。
お忙しそうでしたが思い切って話しかけさせていただいいたら、うれしいことに私のことを覚えていたくださっていました。
ソウルから東京に戻られていたのですね。人の縁の不思議さと再会のうれしさで胸がいっぱいになりました。
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by nanako_konana | 2008-05-25 21:07 | 舞台