ドイツのウォルガー・ルドウィッヒの戯曲を下敷きに、韓国で70年代にシンガーソングライターとして活躍したキム・ミンギが1994年からずっと上演され続けている、『地下鉄1号線』を、大学路のハクチョングリーン劇場で鑑賞してきました。
ファン・ジョンミン、ソル・ギョング、そしてチョ・スンウがかつてこの作品に出演していたということで、以前から一度観てみたいと思っていた作品です。
土曜日は日本語字幕がつくのですが、ざっと見渡したところほとんどが10代から20代前半のソウルの男女学生のようでした。学生料金が設定されているので、若い人も気軽に足を運べるのはいいことですね。
開演前に腹ごしらえには、初めてのスジェビを。おかずとご飯がつきなので、お腹いっぱいになりました。
水差しには笑顔の彼が!!(笑)
劇場は下北沢のザ・スズナリを小綺麗にして幅をもう少し広げたような感じの規模で、心地よい空間となっていました。
チケットと一緒に<背景説明>と<登場人物>を紹介している日本語のレポートが渡されたので、目を通してから臨みました。韓国人なら誰でも知っているという「仙女と木こり」という民話がこの作品のモチーフになっているということや、清涼里558という私娼街のことなどが簡潔に書かれたもので、とてもよい鑑賞の手引きとなりました。
ロックミュージカルと銘打っているだけあって、アルトサックスを含む5人のバンドメンバーの生演奏で舞台はスタート!
主要な登場人物がアンサンブルもこなしながらエネルギッシュに歌い、踊り、語る若い役者たちにグイグイ引っ張られながら、ライブ感に酔い、楽しんだ2時間40分でした。
常に韓国の世相を反映させた舞台つくりをし、2000年11月からは原作の著作権を免除され、完全に韓国のオリジナル作品となったとのことです。また機会があったらぜひ足を運び、時代と共に変わっていく『地下鉄1号線』と再会したいと思います。
昨年の3月29日には公演3000回を迎え、『ジキルとハイド』の日本公演直後のスンウくんと、映画出演が引きも切らないファン・ジョンミンが特別出演したそうです。劇場の狭い廊下にはかつての舞台写真や、世界各国で上演された際の新聞などがところ狭しと貼られていました。